2005年10月23日 蘭州〜武威まで
 朝、蘭州の名物料理である蘭州ラーメンを食べた。辛い具材は入れるのを避けてもらった。昨日の羊肉の教訓である。あれは…だめだった。
 ラーメンの味の方は結構いけて、すんなりと食べることが出来た。が、香草の香りが少しきつく、食べづらかったのも事実なのだが、中平先生曰く、「この香草はアジア料理には結構入ってるぞ。これでだめだって言っていたらほとんどのアジア料理食べれないぞ(笑)」だそうだ。むぅ、慣れるしかない。
 朝食後、次の目的地、武威までの移動のためのサポートカーの割り振りが行われた。私はDASH取材班の車に同行となった。
 さて、私の役目は元々、明日行われる衛星中継のメンバーなのだが、その日以外はずっと記録係である。最初はEVのデータ管理、次にメインとなってくるのが、手持ちのビデオで全体の行動記録や、ソーラーカーやEVの整備や走行時の勇姿をビデオに納めていく。
 今回、取材の車に空きがあり、その車に同乗させてもらう機会があったので、そちらの車の方に乗せてもらった。
 さて、私はその取材班の車に学生として一人で乗ったので、自然と別行動となった。
 まず最初に、蘭州の全景を撮るという事で白塔山の中腹にカメラマンと一緒に登り、その横でアングルを真似しつつ撮影した。
 次に蘭州交通大学まで行き、そこで出発の撮影をし、武威に向かう高速道路へと向かった。この間、羊の群れや、長江を撮ったりしていた。
 高速道路に乗ってからは、ひたすら風景の撮影をした。乗った車は荷物が重いせいか、先行するはずがなかなか先に進めず、最初はこんな風に進んでいった。
 しばらく過ぎたあたりでサポートカーを抜かすことに成功して、ずーっと先に進んで行くと、写真のような山が見えてきた。雪を乗せた山の頂である。このとき、余りにもきれいな景色に少し感動した。でも、とても寒かった。
 私たちは撮影のため、全体の隊列より先にほど進み、坂の上の撮影のポイントでソーラーカーや電気自動車が来るのを待った。その間の寒いこと寒いこと。太陽がカンカンに照っていたが、風がものすごく冷たかった。
 因みにその待ち時間は2時間30分位になるのだが、その間空を見上げて、とても真っ青だということに感動したり、その地点は周りに人家が無く、道路に自動車が通らない瞬間があった。その瞬間無音になり、なにともいえない感じがあった。これはとても言葉には言い表せない瞬間だった。とても青く、澄み切った空の下、広い荒野の下で自分独り。めったに味わえない瞬間だった。
 さて、その後からものすごく忙しくなる。
 おおよそ17時頃、電気自動車、ソーラーカーが、私たちの居る撮影ポイントの手前に来たという知らせを聞いた我々は、決められたポジションでソーラーカーと電気自動車を撮影した。そのとき、初めてバンの窓に腰掛けてビデオを撮影した。
 はっきり言ってあれは怖い。何回も落ちそうになったりしたし、高速なんかでは風で息が出来なかった。それでも我慢して撮りまくった。最後の方、かなりいい映像が取れたと思った(まだ、わざと見ていない)。あの時は本当に嬉しかった。
 本日、ずっとプロの技を目の当たりにして、素人では本当に勝てないと思った。だけど、ビデオを撮る人間として、このプロジェクトを記録する人間として、そのプロに少しでも近づけたなら…、少しでもいい映像を撮って日本に持って帰れたら…と思っています。

Last Update 2006/04/26
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